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2004年12月14日

ブックレビュー──終戦のローレライ

もはやこのブログのテーマが分からなくなってきたが、とりあえず思いついたことは何でも書く方向でしばらく行きたい。

ということでブックレビュー。

「終戦のローレライ 上・下」(福井晴敏)(講談社)

第二次世界大戦末期に、ドイツの秘密兵器「ローレライ」を搭載した戦利潜水艦「伊五〇七」をめぐるやたら長い物語。

作者の福井晴敏は、絶対にヲタクだ!一見硬そうな小説を書く一方、ガンダムのノベライズをうっかり書いてしまうほどだから、間違いない。「亡国のイージス」では、劇場版パトレイバー2のスクランブル発進シーンなどをパクリ、一部のヲタクを鼻白ませたが、アニメを知らないウブな読者には痛く歓迎され、瞬く間にベストセラー作家の仲間入りとなった。

この「終戦のローレライ」でも、作者のヲタク性は遺憾なく発揮されている。

潜水艦モノということで、やはり「沈黙の艦隊」は相当意識したに違いない。潜水艦一隻で、アメリカ軍の艦隊を面白いほど手玉に取るという図式といい、意表をつく戦法といい、そのまんまである。

またストーリーの核となる、ドイツの秘密兵器「ローレライ」。ネタバレになるから詳しく書けないんだけど、この設定がいかにもアニメ的。ていうかエ●ンゲリ●ンを巧いことアレンジしただけ。

といって「パクリはいかん」と言うつもりは毛頭ない。

これだけ壮大な物語を、破綻なく、しかも飽きさせずに構築する作者の力は大したものだ。ピンチの連続で、いったいどうやってこれが収束するのか、とハラハラするが、きちんと最後には「誰もが望むラスト」に落とすトコは並大抵の力量じゃないと思う。しかも、この作者、あえて全部語らず余韻を残す、なんてことはしない。サービス精神の塊となって、執拗なまでに物語を締めくくる。ヲタク的完ぺき主義とでも言うべきか。

もちろん、ヲタク的素養のないヒトでも十分楽しめる。上下巻分厚いハードカバーと、腕を鍛えるのにも丁度いい(僕は電子ブックリーダーソニー「LIBRIe」で読んだけど)年末年始にコタツで読んでヒマを潰すにはオススメの本。

ところで、映画化が決まっているが・・・、ホントにこれを映画化できんだろうか。


終戦のローレライ 上
福井 晴敏

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終戦のローレライ 下
福井 晴敏

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2004 12 14 [雑文・ブックレビュー] | 編集

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コメント

私も福井さんファンだったりします。「イージス」が映画化されるそうで楽しみですね。

投稿者 夏川 : 2004年12月14日 13:14

「亡国のイージス」映画は自衛隊全面協力らしく、映像面での期待は嫌が上でも高まりますが、監督が不安。以前この監督の「KT」という金大中暗殺未遂事件を扱った映画を見たことがありますが、たいへんな地雷でした(笑。福井さんの原作を活かして、エンタテインメントに徹してくれると助かるのですがねー。

投稿者 ときわ : 2004年12月14日 14:31